シリコーン樹脂 ー 樹脂溶解剤

ポリイミド・ポリアミドイミド樹脂について

  • ポリイミド(PI)樹脂・ポリアミドイミド樹脂(PI)は、耐熱性・耐摩耗性・耐薬品性が非常に優れたスーパーエンジニアリングプラスチックの一種です。
  • 耐熱性が求められる部品のコーティング、被覆、フィルム等に使用されます。

従来の樹脂除去方法と問題点

従来の除去方法問題点
熱濃硫酸(290℃以上)での溶解高温のため、大変危険な作業となる
ヒドラジンを含む溶解剤での溶解非常に毒性が強い成分である
ストリッパーでの機械的な被覆除去ガラスファイバーを傷つける場合がある
レーザーでのアブレーション加工設備の導入が高価である
KCラボ

上表のように従来の除去方法では、安全性が低かったり作業者によって品質がばらついたりしていたため、作業性が高く、より簡便な除去方法が求められていました

製品ラインナップ

製品名eソルブ21KZE-100eソルブ21KZE-300
法規制毒劇法該当(劇物)非該当
消防法非該当
有機則・特化則非該当
リスクアセスメント該当
PRTR法該当
廃掃法該当(特別管理産業廃棄物:廃アルカリ)
物性沸点約100℃
引火点なし
液性強アルカリ性
樹脂溶解力強力中程度
KCラボ

溶解力が強力な『eソルブ21KZE-100』(劇物該当)劇物非該当の『eソルブ21KZE-300とをラインナップしています。いずれの製品も常温~80℃で使用できるため、作業性が良いと評判です。

劇物の取扱いについて

  • お客様が『eソルブ21KZE-100』(劇物該当)をご使用の際は、届出や特別な資格は不要です
  • 各都道府県・市区町村が公開している劇物の取扱いに関する注意喚起や、
    厚生労働省のサイトをご確認いただき、取扱い上の義務の遵守をお願いします。
    上記リンクの「よくあるご質問 問7-1」に義務の内容が記載されています。
  • 義務の一部(抜粋):盗難紛失漏えい流出の防止、事故の際の応急措置や通報、
             貯蔵場所への「医薬用外劇物」の表示、事故の際の応急措置や通報

樹脂溶解剤の用途

  • 光ファイバーのポリイミド被覆の溶解除去
  • 電線(銅線等)のポリイミド・ポリアミドイミドワニスの溶解除去
  • ポリイミドフィルムの溶解、化学エッチング
  • ポリイミド・ポリアミドイミド製品の製造設備の洗浄

製品選択のポイント

お客様

eソルブ21KZE-100』と『eソルブ21KZE-300』の
 どちらの製品を選んだらよいですか?

製品選択のポイント

  • 溶解力(スピード)を最優先に考える場合:eソルブ21KZE-100
  • 劇物の使用は避けたい場合:eソルブ21KZE-300
  • 基材(金属・樹脂等)へのダメージを低くしたい場合:eソルブ21KZE-300
KCラボ

弊社の過去の試験実績では、
eソルブ21KZE-100』の方が溶解スピードが速いことが多かったです。ただし、『eソルブ21KZE-300』でも十分な溶解力があるため、『eソルブ21KZE-300』を選択されるお客様も多くいます。

使用方法

  1.  SUS製、又は、耐熱ガラス製容器に本製品を入れてください。
  2.  樹脂が付着する試験対象物を液中(常温~上限80℃程度)に浸漬してください。
  3.  樹脂が溶解した後、液中から試験対象物を取り出してください。
  4.  精製水、又は、アルコール等で、よくリンスをしてください。
  5.  自然乾燥させてください。

    ※本製品を加熱する場合は化学用ホットプレート等をご使用ください。
     家庭用ガスコンロでの加熱は絶対におやめください。
    ※解説講座「樹脂溶解剤の使用方法」もご覧ください。
    ※解説講座「リンスについて」もご覧ください。

試験例

試験例1:モーター用銅線のポリイミドワニス被覆の溶解試験

    ①試験前           ②浸漬直後          ③5分後
    ④15分後         ⑤リンス、自然乾燥後                      

表:ポリイミドワニス被覆の溶解にかかる時間例

液温\製品名eソルブ21KZE-100eソルブ21KZE-300
常温(20℃)24時間30時間
70℃1時間2時間
80℃15分30分

KCラボ

金属線のポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂被覆の溶解実績は多くあります!溶解剤に浸漬させるだけで溶解できるため「使いやすい」と好評で、多くのお客様にご採用いただいております。

試験例2:ポリイミドフィルムの溶解試験

    ①試験前           ②15分後           ③30分後

表:ポリイミドフィルムの溶解にかかる時間例

液温\製品名eソルブ21KZE-100eソルブ21KZE-300
70℃30分間1時間
80℃10分間15分間

試験例3:光ファイバーのポリイミド被覆の溶解試験

表:光ファイバーのポリイミド被覆の溶解にかかる時間例

液温\製品名eソルブ21KZE-100eソルブ21KZE-300
80℃10分間15分間

KCラボ

ストリッパーでの被覆の機械的除去では、ファイバーにダメージを与えてしまうことがあったり、作業者によって品質がばらつくとのお客様のお悩みを伺いました。
溶解剤での被覆溶解であれば、作業が簡便で、品質も均一になると好評です。光ファイバーのポリイミド被覆の溶解目的に、多くのお客様にご採用いただいておりますポリイミド被覆の種類によっては、「40℃、10分」という条件で溶解できたものもあります

その他注意事項

  • 本製品は、基材にアルミニウム・すず・亜鉛等が含まれる場合には、ご使用いただけません本製品は、これらの金属と激しく反応するおそれがあるため大変危険です。
  • ポリアミド(ナイロン)は本製品では溶解できない場合が多いため、ご注意ください。
  • 『eソルブ21KZE-100』を代理店様経由でご購入される場合、
    代理店様は「毒物劇物一般販売業」の登録が必要となります。

    製品がお客様直送の場合でも、代理店様は「毒物劇物一般販売業」の登録が必要です。実際にご使用になるお客様は「毒物劇物一般販売業」の登録は不要です。
  • ご購入後は、まず、練習用サンプルや少量の樹脂での確認試験をご実施ください。
  • 上記の試験例はあくまでも例であり、保証値ではありません。
    樹脂の種類や状態によっては、溶解に時間がかかったり、溶解できない場合もあります。

 

お気軽にお問い合わせください。048-993-4505営業時間:平日 9:00-18:00

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